みなさんは医療費控除を活用されていますか?
医療費控除をされている方でも鍼灸の施術が医療費控除の対象ということをご存知ない方もいらっしゃいますので、是非ご一読ください!
- 鍼灸治療は医療費控除の対象
- 疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは対象外
- 整体などの無資格者によるサービスは医療費控除の対象とならない
目次
医療費控除とは
1年間に支払った医療費が一定額を超える場合には、所得の控除を受けることができます。配偶者や子供などの医療費も控除に使うことができます。
確定申告することで所得税の還付を受けられる可能性があります。
鍼灸は医療費控除の対象
鍼灸治療は「はり師」「きゅう師」「医師」によってのみ行われます。
ごくまれに無免許で鍼灸を行っている方がいるので十分にお気をつけください。
以下は国税庁からの引用です。
医療費控除の対象となる医療費は次のとおりであり、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とされています。
国税庁 タックスアンサー / No.1122 医療費控除の対象となる医療費
【中略】
4 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。)
当院でも領収書を発行しておりますので、お気軽にお申し付けください。
※原則、領収書は再発行できませんので大切に保管ください。
医療費控除の対象にならないモノ
国家資格保有者による施術は基本的に医療費控除の対象となります。
その一方で、医療費控除の対象にならない施術もあります。
美容鍼は医療費控除の対象?
美容鍼は医療費控除の対象とはなりません。
美容鍼は「シワやたるみの改善」や「肌質の改善」など明らかに美容目的であり治療ではありません。
疾病などの治療が目的ではない鍼灸施術は医療費控除の対象とはなりません。
無資格者による「もみほぐし」や「整体」
そもそも、街にある「もみほぐし屋」さん、「整体院」や「カイロプラクティック」などは基本的に国家資格を持っていない人が行っていることが大半です。
無資格者によるサービスやリラクゼーションが医療費控除の対象となることはありません。
国家資格保有者によるマッサージ・整体は?
整体やカイロプラクティックを行っている人のなかには国家資格を保有されている方もいらっしゃいますが、「あん摩マッサージ指圧師」以外の国家資格保有者が行う徒手療法や整体は医療費控除の対象とはなりません。
手技療法に関する国家資格は「あん摩マッサージ指圧師」のみです。
「あん摩マッサージ指圧師」によるマッサージは医療費控除の対象となります。
「はり師」「きゅう師」「柔道整復師」「理学療法士」などが行う整体などの手技療法は法律に規定される業務の範囲外です。
※医師の指示のもとで、リハビリ中に行う理学療法士のマッサージは医療行為となるので医療費控除の対象です。
特に、接骨院・整骨院などで保険で安くマッサージを受けているというのは基本的には不正請求によるものです。
公益社団法人 日本柔道整復師会でも以下のように述べられています。
最近は 骨盤矯正や脊椎矯正、頭痛や冷え性、単なるマッサージなどを行う接骨院や整骨院がありますが、これらは柔道整復師の業務範囲ではありません。健康被害や金銭トラブルを被ることもあります。業務範囲を守って、良質で安心安全な施術ができる接骨院や整骨院にかかることが肝要です。
公益社団法人 日本柔道整復師会 柔道整復師とは >「柔道整復師の業務」
また、「あん摩マッサージ指圧師」を保有されている先生は「マッサージ院」や「指圧院」などとして屋号を掲げていることがほとんどですので、簡単に見分けが付きます。
ちなみに医師は鍼・灸・マッサージなどをすべて業として行うことが可能です。
まとめ
・無資格者による「整体」「もみほぐし」「カイロプラクティック」などは医療費控除の対象とならない
年間で一定額以上医療費として支出があるという条件はありますが、鍼灸院では領収書をもらっておくことがオススメです!