風邪のときに鍼灸治療をしても大丈夫?
今回は「風邪をひいているときに鍼灸治療を受けてもいいのか?」というご質問にお答えします。

予約の日が近いのに、風邪をひいてしまいました。
この状態で鍼灸を受けても大丈夫でしょうか?



風邪をひいたときこそ、鍼で治してもらえたりしないんですか?



熱があるときは受けられません。
ただし、熱がなく、のどや鼻の症状だけであれば受けていただけます。
この記事では「受けられない場合の基準」「熱が下がったらいつから受けられるのか」「風邪のあとに残る咳やのどの症状」について、鍼灸師の視点で解説します。
受けられないのはどんなとき?
次のいずれかに当てはまる場合は、ご予約の日であっても来院を見合わせてください。
- 体温が37.5℃以上ある
- 悪寒がある(ゾクゾクする、寒気が止まらない)
- 症状が日ごとに強くなっている
- インフルエンザや新型コロナウイルスなどと診断されている
どうして熱があると受けられないの?
その熱の原因が、まだ分かっていないからです。
ご本人が「風邪だろう」と思っている発熱が、実は別の原因だった——ということがあります。
その場合に必要なのは鍼灸ではなく、まず休むこと、そして症状によっては医療機関で原因を調べることです。鍼灸院に通っている間に、必要な受診が遅れてしまうのは避けたいと考えています。
ガイドラインではどう書かれている?
これは当院が独自に決めているルールではありません。公益社団法人 全日本鍼灸学会の「鍼灸安全対策ガイドライン2025年版」では、発熱について以下のように記載されています。
発熱を呈する患者においては、その原因疾患の特定および治療を優先すべきである。施術を控えて医療機関への受診を勧めることが望ましい。
鍼灸安全対策ガイドライン2025年版(改訂第2版)
とはいえ、熱が出たからといって、すぐに病院へ行く方ばかりではないと思います。
まずは休養をとっていただき、高い熱が続く場合や、いつもの風邪と様子が違うと感じる場合には受診をご検討ください。
体力の問題もあります
もうひとつ理由があります。
熱が上がりきる前の悪寒や、日ごとに悪くなっていく経過は、体がウイルスと戦っている最中のサインです。この段階で鍼の刺激を加えても、消耗させるだけで終わってしまいます。(休んでください、としか言いようがありません)
熱がなく、のど・鼻の症状だけの場合は?
こちらは受けていただけます。
ただし、正直にお伝えしておきたいことがあります。
施術のあと、鼻水やのどの痛みなどの風邪症状が、一時的に強く出ることがあります。
体が反応している最中に刺激を加えるためで、多くは翌日以降に落ち着いていきます。
これを聞いて「それなら今日はやめておこうかな」と思われるのは、まったく問題ありません。日程の変更を承ります。
逆に「多少強く出ても構わないから受けたい」という方も、もちろんいらっしゃいます。
当日の体調を見て決めていただければ大丈夫です。
熱が下がったあとは、いつから受けられる?
「何日くらい空けたほうがいいですか?」とよく聞かれます。
熱が下がっていて、体調が悪くなければ、翌日からで構いません。
咳やのどの違和感が残っていても問題ありません。
風邪のあとに残る咳・のどの症状
実は、ご相談として多いのはこちらのケースです。
熱は下がったのに、咳だけがいつまでも残る。のどの違和感が抜けない。
風邪のあとにこの状態を引きずって来院される方は、少なくありません。
咳やのどの症状は鍼灸治療の対象で、施術によって軽減がみられることがあります。首から肩、背中の緊張が咳を長引かせている場合もあり、そこへの施術が変化につながることもあります。
なお、当院では、風邪そのものを治すための施術は行っていません。
発熱をともなう急性期の風邪は、医療機関の領域だと考えています。当院がお役に立てるのは、熱が下がったあとに残った症状の部分になります。
ご予約の日に風邪をひいてしまったら
前日までにご連絡ください。キャンセル料はいただいていません。
体調不良の場合は、当日のご連絡でも構いません。
無理をして来院されるより、日程を変えていただいたほうが、結果的に良い状態で受けられると思います。
ご連絡は公式LINEが最も確実です。
ご予約・キャンセルについての詳細は、以下をご参照ください。


まとめ
- 37.5℃以上の発熱・悪寒・悪化していく経過があるときは受けられない
- 発熱時に鍼灸を受ける意味はない。まずは休養を
- 熱がなく、のど・鼻の症状だけなら受けられる(一時的に症状が強く出ることあり)
- 熱が下がっていて、体調が悪くなければ翌日から受けられる
- 風邪のあとに残る咳・のどの症状は鍼灸治療の対象になる
- 迷ったら無理せず日程変更

