鍼灸治療は毎日受けても大丈夫?

鍼灸治療はどれくらいの頻度で受けるのが良いの?
毎日受けても大丈夫?
鍼灸治療は毎日受けても問題はありません。
ただし、「毎日受けるべきかどうか」は、個人の体調や症状の種類によって異なります。
一般的には、鍼灸治療を毎日受けることが推奨されるケースは多くありません。
しかし、状態によっては集中的な治療が効果的なこともあるのです。
実際に、病院で鍼を行っている先生のお話では「1日に3回の鍼灸治療を毎日行ったら著効した」というような例もあります。(毎日どころか、毎日3回ですよ)
実際に毎日鍼灸治療を行うケースとは?
特に急性の症状や、症状が重い場合には、毎日治療を行うケースがあります。
当院で、連日の治療により大きな改善が見られた症状としては、以下のようなものがあります。
- 坐骨神経痛
- ぎっくり腰
- 寝違え
また、海外の文献では脳卒中の急性期の患者に対して週5~6回の鍼灸治療を行っている例もあります。12
ただし、激しい痛みや急な体調変化がある場合には、まず病院での診察を受けることが推奨されます。内科的・整形外科的な重篤な疾患が隠れている可能性もあるため、医師の診断を受けてから鍼灸治療を受けたほうが安心です。
症状別の鍼灸治療の頻度については以下をご参照下さい。


毎日鍼灸治療を行う際の注意点
毎日鍼治療を行う場合には、いくつかのあらかじめ確認すべき重要な注意点があります。
「なぜ毎日なのか?」担当の鍼灸師に確認し、納得する
もし鍼灸師から毎日治療を勧められた場合は、「なぜ毎日治療が必要なのか?」その理由を必ず質問し、納得できるまで説明を求めましょう。
治療頻度には明確な理由があるはずです。説明を聞いてあなたが納得できれば、安心して治療に取り組めます。納得できないまま治療を受けることは、不安につながり、治療効果にも影響を及ぼしかねません。
「だるさ」や疲労感には注意
治療後に強いだるさ・眠気・疲労感が続く場合、身体が鍼灸の刺激に過剰に反応している可能性があります。
そのようなときには、無理に毎日通うのではなく、少し間隔を空ける方が良い場合もあります。また、こうした反応があった際は、必ず鍼灸師に伝えてください。
刺激量や施術方法を調整してくれるはずです。
鍼灸治療は「体の反応」と「回復」が大切
鍼灸治療は、さまざまな症状に効果が期待できる施術法ですが、「体に刺激を与え、その反応と回復を引き出す」ということが起こります。
鍼やお灸は身体にとっては軽度の「侵害刺激(しんがいしげき)」として作用し、
それにより血流の促進や自律神経の調整など、自然治癒力が高まっていきます。
施術直後すぐに効果を感じる方もいらっしゃいますが、実は、施術後数日かけてゆっくりと体が回復していく過程こそ、鍼灸の真価が現れる部分でもあります。
最適な治療頻度は「人それぞれ」
では、実際にどれくらいの頻度で鍼灸治療を受けるのが理想なのでしょうか?
これには、症状・体質・治療の目的・生活スタイルなど、様々な要因が関わってきます。
したがって、最適な頻度は一人ひとり異なります。(当然ですが)
まずは信頼できる鍼灸師に相談しながら、あなたにとって無理なく、効果を感じられるペースで通うのがベストです。
まとめ
- 鍼灸治療は、基本的に毎日受けても問題ないが、頻度は症状や体質によって異なる
- 急性症状や重症例では、毎日または高頻度の治療が有効な場合もある
- 毎日受ける際は「目的」と「体の反応」に注意
- 不安な点があれば、必ず鍼灸師に相談しよう
コメント